宗教思想と政治思想が合わないところから、世界の至る所で紛争や内戦が頻発しています。それらの問題を解決していくためには、まず各宗教が対話をし、相手を知ることから始めるべきだと思います。各宗教での呼び方はさまざまでも、同じ神様を求めています。そして、その共通の神様を中心として、国家づくり、家庭づくりをしていくことが必要です。ですから、「神の下の一家族」というビジョンはとても素晴らしいと思います。
冷戦終結後の分裂と葛藤の中で、IIFWPの献身的な努力は、平和への希望を人類に与えています。
また韓(朝鮮)半島の平和のために、活発な南北交流事業を推進し、在日同胞社会の和解運動をされる中で、平和精神の世界的拡散に力を尽くしておられる文鮮明師の精神、姿勢には驚かざるを得ません。
IIFWPによって平和のための国際会議が持続的に開催され、世界中の著名な指導者が国益を超えて、世界平和について討議することは大変貴いことです。
私たちの希望である文鮮明師は2005年9月12日、ニューヨークで、天宙平和連合(UPF)を創設されました。そして地球村の120カ国を歴訪しながら、超人的な体力と推進力をもって、UPF創設大会を成功させられました。これは神様の摂理でなければ想像もできない出来事でした。
私は2001年6月15日、南北首脳会談の特別随行員として北朝鮮に行ってきてから、真の愛による平和こそ、観念でなく最も現実的だということを実感しました。
世界的に共産主義と闘ってきた文師が、共産主義の最後の砦である北朝鮮を1991年に訪問し、金日成主席と会談したことだけでも、驚くべきことです。しかも、それだけにとどまらず、南北統一と世界平和問題について重要な合意を行い、協力し得る道を開かれました。これは文師の真の愛の統一論だけが可能なことだったのです。
私が統一運動と縁を持つようになったのは、ソウルにある東國大で、韓国の五大宗教(仏教・儒教・天主教・キリスト教・圓仏教)の仏教学生の代表として活躍していたころのことです。
それから40年ほどが過ぎ、文師がスケールの大きなイベントを何度も挙行するのを見て、少しずつ「生きていくのがつらいこの時代の救難の救世主なのではないか」と思うようになり、関心を持ち始めました。
文師でなければ、今の時代に平和運動をこんなに膨大なスケールで行うことはできないでしょう。その企画の着想さえできないのではないかと思います。
政治の目的は豊かな生活の実現と保障、すなわち幸福の実現です。心と体という人間の両側面に対して、豊かさには質と量があり、その実現のためには、人間とは何か、その目的は、そして如何に生きるべきかという根本的知恵が必要となります。
文鮮明総裁を中心とする統一運動の素晴らしさは、明確な理念・根本的知恵が体系的に示されていることであり、それに基づく情熱的な実践にあります。
人類全体の平和と幸福実現のための活動は、国家的利益や宗派的利益に固執する人々にはなかなか理解されず、多くの困難に遭遇してきましたし、今後もあるでしょう。私心無き行動を遮ることができるものはありません。今後一層の活躍を期待し、私もその一員として微力を尽くす所存です。